仔犬へのワクチン摂取、その時期と回数のわけ

犬に接種させるワクチンには様々な種類があります。
ここでは生後間もない仔犬に摂取する混合ワクチンについて、動物病院で伺ったことや複数の資料を参考に調べた事からまとめ、私なりに解説します。
犬種・個体・環境によって差がありますので、確実な内容ではないことをご了承下さい。
成犬へのワクチンについては「一般的な成犬の混合ワクチン接種」を御覧ください。

仔犬のワクチン接種

仔犬のワクチン接種

移行抗体と仔犬へのワクチン接種の時期との関係

仔犬の場合は、生後授乳(初乳)によって抗体を母犬から受け継ぎます。これを移行抗体と言います。
この移行抗体は、生後2~3週間(14日~21日)といった、仔犬が充分に成長するまで保護されます。

*私の経験した仔犬の出産・育児でいうと目安としては、離乳食が始まる時期までということですね。

それから移行抗体は徐々に消滅していくのですが、この「徐々に消滅」も、言われている期間が「42日~150日」という風に幅広く、また、母犬の健康状態やワクチン接種の履歴も影響するようで、なかなか時期を特定できません。

しかし、「徐々に」ということは「弱くなっていく」つまり、その42日(生後6週)目から急に消滅するわけではないため、直ちに仔犬が感染の危機に晒されるのではなく「徐々に病気になる可能性が高くなる」ということだそうです。

従ってその時期(42日~150日)に仔犬自身で抗体を作れるようにワクチン接種をさせるのです。
ではなぜ、数回の接種が必要なのか?


移行抗体は、感染を防御しますが、同時にワクチンウィルスも中和してしまい、子犬自身の抗体を作ることができません。
ですから、子犬の間、何回もワクチンを接種する必要があるのは、移行抗体によるワクチンの干渉のリスクを低減させるためなのです。
出典:わんずている


ここまで説明してきたように、移行抗体は「徐々に消滅」が両刃の剣となりワクチンウィルスも中和させてしまうので、念のため数回に分けて接種させるのです。
命の営みにお付合いして行くということですね。


移行抗体が消滅しかけた時にワクチンを接種するのです。 ですから、最も早く抗体が消滅するケースを考慮して、第1回目のワクチン接種をします。 それが、最短で生後42日目といわれています。

しかし、その第1回目はもしかしたら移行抗体が残っていて、子犬自身が抗体をつくっていないかもしれません。 その為、その1ヵ月後(90日目)に第2回目のワクチンを接種します。 さらに、この時期でも移行抗体が残っている場合があるので、念の為2回目から1ヵ月後(120日目)に第3回ワクチン接種をします。
出典:犬のしつけ飼い方ペット生活便利帳


こうしてみると、打っておけば大丈夫というような万全さはなく極小ながら副作用もあるわけですし、接種当日のケアも必要です。
逆に遅い場合は「病気になる環境をできるだけ回避」することが大切となり、それぞれ一長一短があるということです。

ワクチンは何回がいいの?混合ワクチンってどれを選べば良いの?

ここでまた一つ「ワクチンの種類」という専門的な話が出てきます。
「生ワクチン」「不活性化ワクチン」etcといった深い解説はまたの機会として、ここではよく耳にする「○種混合」といった混合ワクチンについて触れてきます。


種類によって予防できる病気があること、種類によっては体に負担がかかったりアレルギーや副作用を起こしてしまう犬もいること、ワクチンを接種できない場合があるなども知っていただけたらと思います。
そして、必ずしも多く受ければ安心できるというわけではありません。

出典:犬のワクチンの種類や料金・選び方について


種類や予防できる病気、料金などは上記サイトに詳しく書かれているので参考にして下さい。

私が感じた一般的な回数の良い点悪い点の比較を表にしましたので参考にしてみて下さい。

回数 良い点 悪い点
2回 金額的に割安。
パピーへの回数による負担が低い 。
副作用が回数として少なくなる。
初回までの感染のリスクが3回より高くなる。
プログラム中のパピー管理が増える。
3回 初回までの感染のリスクが2回より低くなる。
回ごとで種類を細かく選択できるため、不要な種類を打たずに済む。
獣医に経過ごとの対応をフレキシブルに聞くことができる。
金額的に割高。
パピーへの回数による負担が高くなる 。

接種直後は?副作用は心配ない?お散歩はできる?プログラムの終了は、逆算して始めることが多いのでほぼ変わらないと思います。
種類・回数・打つタイミングはそれぞれ密接に関係しますので、予め主治獣医と相談して決めましょう。

先ず接種させる日ですが、お家にやってきてから数日間(5日~1週間程度)はワクチン接種は控え、環境に慣れさせましょう。
つまり、予めワクチンの回数や種類は動物病院と相談して準備して置くことが望ましいです。

接種したその日は安静にするよう言われるでしょう。
私は接種の経験は大型犬ばかりなので全ての犬種までは詳しくありません。
大型犬の場合、一応は安静にさせるため他の犬と離して過ごさせますが、元気がみなぎって出せ出せと鳴き続けられます。
今まで一度も「副作用で具合が悪くなって病院に行く」というような事はありませんでした。

副作用のことは全く心配ないとは言えないのですが、「打たなかった時のリスク」と比較するととても低いとのことで、やはりワクチン接種は必要だと思います。
ただ、必要以上に接種させて仔犬に負担をかける事はいけないので、飼い主の安心のためだけに多くの種類のワクチンや回数を接種させることは避けるべきだと思います。

いずれにしても、ワクチンプログラムが終了するまでは他の犬との接触は避けるべきとはよく知られていると思います。
ワクチンが終わり晴れて「お散歩デビュー」できるのですが、必ずしもワクチン終了前にお散歩していけないわけではありません。
外に慣れさせることは良いことですので、抱っこして散歩するなど床や地面からの感染を極力断つ工夫さえすれば、外に出しても良いとの事です。

では先住犬とはどう過ごさせるべきなのか?

先住犬にもワクチン接種させている場合、その犬からは理屈としては感染しないのですが、前述してきたようにその抗体が完璧とは言えないわけです。
加えて、新しい家族がやってきて間もない間は、先住犬にとっても環境の変化に敏感になっている筈です。
そのため慣れるまではあまり接触させないほうが問題が起きにくいということがあり、ワクチンプログラムが終了するあたりまで、状況が許す限り接触させないほうが良いようです。
ただ、全く隔離してしまうのは精神的に良くないので、そのあたりのさじ加減は工夫の余地があると思います。

仔犬へのワクチン摂取まとめ

飼い主自身が予備知識は持っていたに越したことはありません。その上で、あまり凝り固まらず、お世話になる主治獣医の先生と相談しながら行う事が大切です。
これはワクチンプログラムに限らず言えることだと思います。
また、当然ながら個体や飼う環境の違いがあったり、プログラムの進行中に仔犬の状況が変わる場合もありますので、柔軟な心の対応も必要でしょう。

ペットショップで見つけた仔犬を家族に迎え入れる場合は、既に第1回目のワクチン接種がされているケースが殆どでしょうし、2回目、3回目が済んでいる仔もいるでしょうから、その手間や知識も必要ないですが、ワクチンの種類を最大限に接種させて副作用のリスクよりも感染のリスクを下げる方を取っている場合がありますし、費用も高めになっていたりします。
もし、仔犬のワクチン接種をご自分で行う場合は、費用対効果もさることながら、ワクチンの副作用にも注目しながら仔犬自身の状態と飼い主のできる管理を見合わせて、ワクチンプログラムを選択するのが良いと思います。

 

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